高千穂駅(旧・高千穂鉄道、高千穂あまてらす鉄道)

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スーパーカートで、高さ日本一の鉄橋を渡る

高千穂駅のみどころ

高千穂(たかちほ)駅は、宮崎県高千穂町にあります。所在地は「宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井1425−1」です。
台風による壊滅的被害を受け再建のめどが立たず廃線になった高千穂鉄道の、終着駅でした。しかし、駅舎は残っています。なぜかというと、現在は「スーパーカート」という、軽自動車を改造したトロッコミニ列車が走っているからです。高千穂あまてらす鉄道株式会社が運営しています。今は公共交通的な鉄道ではないため、GoogleMapで探しても見つかりません。カーナビでも、住所を入れないとたぶん無理でしょう。
この特殊路線は、高千穂駅から次の天岩戸(あまのいわと)駅までの区間です。その目の前に、鉄道橋として日本一の高さである「高千穂橋梁(きょうりょう)」がそびえており、天候がおだやかであれば、ゲートを開けてこの橋の末端まで渡って、引き返してくれます。その見晴らしは、下を見れば恐いようなものの、まるで渓谷を手中に収めたような素晴らしい眺めです。

旧・高千穂鉄道のみどころ

高千穂駅でさらにすごいのは、年に数回(3連休など)だけですが、本物の旧車両を使って「運転体験」をさせてくれることです。1日10回、1人1万円で高千穂駅構内限定、要自動車普通運転免許ですが、このようなことをさせてくれる場所はめったにないでしょう。運転してみたいと思ったら、あまてらす鉄道のホームページをチェックして、予約するチャンスを待っていましょう。
なお、運転までできなくても、高千穂駅構内に車両がそのまま保存されています。乗ることも、運転台にちょこんと乗ることもできます。駅舎には往年の鉄道写真が展示されており、記念グッズなどを売っています。
旧路線にあった日之影(ひのかげ)温泉駅は、現役のときから駅直結の温泉として有名でした。温泉は今も健在です。バスや車で来れるので、ぜひ立ち寄りたいスポットです。施設は露天風呂など各種温泉はもちろん、物産店、レストラン、鉄道展示資料が充実しています。さらにここには、旧高千穂鉄道車両を改造した「TR列車の宿」があります。日之影温泉から東寄りにあった吾味(ごみ)駅~槇峰(まきみね)駅区間の鉄道跡は遊歩道として整備され、森林浴を兼ねて行けるレクリエーションスポットとなっています。

行き方

かつて高千穂鉄道で結ばれていた東の延岡(のべおか)駅から、九州本土を横断するように西の熊本まで、宮崎交通および産交バスの高速乗合バスが1日2往復しています。延岡駅前バスセンター~熊本駅前までは所要約4時間です。途中にある高千穂バスセンター(西臼杵郡高千穂町三田井804)で下車すれば、高千穂駅舎まで歩いて行ける距離です。
また宮崎交通バスは、延岡バスセンターを起点に、日之影温泉まで2~3時間に1本走っています。延岡~日之影は約1時間です。
車で行くなら、高千穂駅、日之影温泉駅とも無料駐車場があります。
なお、JR日南線には、高千穂鉄道の旧車両を超デラックスに改良したJR九州「特急 海幸山幸(うみさち やまさち)」が走っています。宮崎交通による宮崎~高千穂のバス路線もあるので、旅程に余裕があれば両方乗れます。一度乗ってみたいですね。

多良木駅(くま川鉄道湯前線)

2011-11-19 05.20.17ブルートレインたらぎで一泊

多良木駅のみどころ

多良木(たらぎ)駅は、熊本県球磨(くま)郡多良木町にあります。くま川鉄道 湯前(ゆのまえ)線の途中にある駅です。

この駅前名所は、ブルートレイン「はやぶさ」を静態保存し、ホテルにした「ブルートレインたらぎ」です。列車の上にさらに屋根があり、夜間は、本当に走ってきた列車が留まっているような幻想的な空気に包まれます。売店と食堂に改造された列車は広々で、ゆったりくつろげます。客車のベッドは2階立てのB寝台ソロ。毛布もあり、なかなか快適です。素泊まりで大人3000円ちょっと、とリーズナブル。お風呂は、目の前に「多良木町えびす温泉センター」があり、広々とした温泉に300円で入れます。

このブルートレイン目当てで、わざわざ熊本の宿泊先からレンタカーで来て、朝まで泊ったことがありました。予約すれば朝食600円のお弁当も食べられたのですが、早朝、熊本に舞い戻りました。ついでに、JR肥薩線の大畑(おこば)駅にも立ち寄った次第。

多良木駅の先、終点の湯前駅より東へさらに国道で行くと、廃線になった高千穂(たかちほ)線があります。険しい山々を越えていかないと行けないため、現役時代にとうとう乗りそびれてしまった、興味深い路線です。車があるなら、観光地でもある高千穂を探索するために多良木を拠点にするのも便利そうです。高千穂線にも、日之影温泉駅の列車ホテル「TR列車の宿」があるので、泊り比べるのも面白いでしょう。

くま川鉄道湯前線のみどころ

くま川鉄道への乗り換えで通る、JR人吉温泉駅には駅弁屋があります。肥薩線のホームではありますが、「いさぶろう・しんぺい号」が到着したときなどは、名産「栗めし」「鮎ずし」弁当を抱えて、今は珍しい立ち売りに出会えるかもしれません。

くま川鉄道には、縁起の良い「おかどめ幸福駅」があり、近くの売店で幸福グッズを売っています。併走する国道219号からもチラっと駅舎が見えます。

行き方

くま川鉄道は、JR肥薩(ひさつ)線の人吉(ひとよし)温泉が起点です。ここから多良木駅までは30分ちょっとです。
おおむね1時間に1本くらい列車があります。昼間は観光列車「田園シンフォニー」(全車指定席、要予約)が1往復走っています。これを目当てに来るのもいいですね。

門司港駅(JR鹿児島本線、平成筑豊鉄道門司港レトロ観光線)

2011-03-20 06.16.22レトロモダンな街・門司港

門司港駅のみどころ

門司港(もじこう)駅は、JR九州・鹿児島本線の起点駅。北九州の玄関口です。関門鉄道トンネルが開通し、大動脈は門司駅の方に移って久しいかのように思われがちですが、現在も1時間に3本程度、本州の下関(唐戸)と門司港を結ぶ汽船、関門連絡船が発着しています。
門司港駅の特長はなんといっても、駅舎では初めてとなる国の重要文化財、ネオ・ルネッサンスの木造駅舎。大正3年の完成で、まるで皇族のために建てられたような豪華な造りです。トイレや切符売り場などの施設も、歴史的価値のあるもの。ぜひ時間をとって探索してみてください。
写真で見たことがある方も多いと思いますが、夜の駅舎はライトアップされて特に美しいです。ただし現在は、保存のための長期改修工事に入っています。
駅前は大正時代を思わせる、レトロで奇麗な街なみ。駅から門司港はすぐ目の前ですが、ランドマークとなる門司港ホテルも情緒たっぷりの景観。部屋の造りもまたレトロです。
そして、門司港駅から歩いてすぐのところにある、九州鉄道記念館。ここから平成筑豊鉄道・門司港レトロ観光線に接続します。

平成筑豊鉄道・門司港レトロ観光線のみどころ

平成筑豊鉄道・門司港レトロ観光線は、門司港駅からすぐの場所にある九州鉄道記念館から発着し、関門海峡めかり駅までを結ぶ観光トロッコ列車「潮風号」です。定期運行は春から秋までの土日祝ですが、行楽シーズン中は平日も運行します。屋根付きなので、雨でも大丈夫です。
路線としては比較的短いので、門司港駅周辺の施設でレンタサイクルを借りて、並走する道路から列車を眺めることもできます。そして、終点の関門海峡めかり駅は、関門海峡のすぐそば。関門橋(自動車専用道路)の眺望も見事ですが、徒歩と自転車用の関門海峡トンネル(関門トンネル人道)もあります。入口からエレベータで海底トンネルに入ることができます。徒歩は無料、自転車も通行料金20円とわずかですので、ぜひ海の県境を渡ってみてはいかがでしょうか?(トンネル内、自転車は押し歩きです)

行き方

門司港駅に鉄道で行くには、九州新幹線なら小倉駅で鹿児島本線に乗り換え、その後は門司港駅まで3駅、乗り換えなしで行けます。下関方面から汽船で行ったり、関門トンネル人道をくぐってところどころ歩いて、レトロ観光線で行くのも面白いかもしれません。ただし冬季は運休ですから、運転日には注意してください。

大畑駅(JR肥薩線)

2011-11-19 07.19.36日本三大車窓・九州編

大畑駅のみどころ

大畑(おこば)駅はJR九州・肥薩(ひさつ)線の駅。熊本県人吉(ひとよし)市にあります。日本で唯一、ループ線とスイッチバックを併せ持つ駅として、鉄道マニアによく知られています。アニメ化もされた鉄道マンガ「鉄子の旅」でも紹介(ネタに)され、登場する月刊IKKI編集長が狂喜乱舞していましたが、それほど印象的なのかと思い、私もいつか訪れてみたいと思っていました。
一度目は早朝に車で立ち寄ってみたのですが、本当に山の奥深くにある細い生活道路を、レンタカーのカーナビ頼りにどうにか辿りつきました。行き止まりで細長い駅構内、それと並行した未舗装道路があるだけで、ずっと車を停めておけるスペースはありません。他に誰か来たらどうしようと思いましたが、すれ違う位はできそうです。車を停めるという意味では、路線の先にある真幸(まさき)駅の方が駅前スペースがあって便利です。
大畑駅の木造駅舎はとても風情があり、落ち着いたたたずまいです。駅舎内の壁に絵馬のごとく名刺がびっしり貼られていますが、「名刺を貼ると出世する」といういわれがあるとか。知っていたら名刺貼ってくればよかった…。
この駅は開業時、SL(蒸気機関車)の給水所として設けられました。今も駅構内にレンガ造りの給水塔が残っています。

肥薩線のみどころ

肥薩線はループ線とスイッチバックの名所です!ループ線とは、自動車道路でもたまにお目にかかりますが、螺旋(らせん)状になった路線のことです。
鉄道は自動車ほど軽くはないので、相当に馬力がある機関車でも、あまりに急こう配では登れません。そのため、線路自体をなるべく傾斜がきつくならないように、山の周囲に沿ってぐるぐる大回りして距離を稼いで、ゆっくり時間をかけて山を登っていきます。
大畑駅から隣りの矢岳(やたけ)駅方面に行くとき、列車はzの字を描くようにジグザグに山を登っていきます。これがスイッチバックで、v字ではなくz字のように二度ターンします。どれだけ急こう配かは行ってみてのお楽しみ。
列車は、大畑駅の行き止まりから少し傾斜を登りながら進んで、山間部行き止まりで一時停車します。この近辺景色の案内看板が線路にそって立ち、停車中は案内放送もあったりしてとても親切です。そこからまた進行方向を変えて反対側に進むと、ほどなく大畑駅が眼下に見えます。ここから先は日本三大車窓の一つに数えられています。素晴らしい眺望で山を登りつつ、眼下に広大な陸地が見下ろせる景色。そして列車は、山間部のループ部分へと入っていきます。スイッチバックとループを組み合わせた形状はカタツムリみたいで、地図で見ると面白いです。その先の先に、真幸(まさき)駅というスイッチバック駅があり、見どころが続きます。

行き方

肥薩線の人吉(ひとよし)駅~吉松(よしまつ)駅区間には、「観光列車いさぶろう・しんぺい号」が走っており、山間部の一番美味しい部分を堪能できます。JR九州の「おもてなし」木製インテリア、展望窓、木造の趣あるテーブル席で、車内販売や観光のための車内放送もあり、一度は乗ってみたい列車の一つ。時間があるなら、ぜひ乗ってみてください。
「いさぶろう号」が人吉(北のほう)→吉松(南のほう)、「しんぺい号」が吉松(北のほう)→人吉(南のほう)へ向かう列車です。 吉松から乗るときは、吉松→真幸(まさき)→矢岳(やたけ)→大畑(おこば)→人吉、と、山を下りていく恰好になります。テーブル指定席がほとんどのため、駅で指定券を買う必要がありますが、形式上わずかに自由席もあり、満席で乗れないということはありません。乗車時間は1時間ちょっとです。スイッチバックを眺めるときに、もし山側の席にいたら、席を立ってでも眼下を見に行く価値があるでしょう。
特急「はやとの風」を乗り継げば、九州新幹線に接続する鹿児島中央駅から、肥薩線の主要駅で「しんぺい号」の起点・吉松駅まで1時間半ほどで着きます。